年間休日104日は少ない?違反?詳細な内訳や生活の実態を解説

年間休日104日は少ない?違反?詳細な内訳や生活の実態を解説

  • 年間休日104日は少ない?
  • 年間休日104日の内訳は?

といった疑問をお持ちではありませんか。

結論、104日の年間休日ですと、ストレスを感じる方が多いです。
年間休日104日は週休2日ないし週休1日しか取れない場合やほとんど祝日が休めない場合もあるからです。

この記事では、年間休日104日の内訳を解説し、世の中で一般的になりつつある年間休日120日の場合と比較します。
自身が望む働き方を改めて見直すことで、自分にとってベストな働き方を見つけられます。

仕事もプライベートも、ストレスのない生活を過ごせるようにしていきましょう。

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年間休日104日は平均より少ない

年間休日104日は日本全体の平均より少ないです。

就労条件総合調査(令和2年)によると、労働者1人あたりの平均年間休日日数は116日です。
年間休日104日より12日多いことがわかります。
ただし、1企業あたりの平均年間休日は109日でした。企業で最も多く適用される年間休日は109日ということになります。

世間では、年間休日120日が主流になりつつあり、年間休日120以上ある人の割合は年々増えています。

次に、年間休日が104日の方はどれくらいの割合いるのか見ていきましょう。

年間休日104日を採用している企業割合

年間休日数の階級別の企業割合は以下の通りです。

年間休日「101〜109日」の企業割合が最も多いようです。次点で、「120日以上」が多いです。
つまり、年間休日101〜109日を採用している企業が最も多いといえます。

ただ、ここ数年で年間休日120日以上の割合は、平成31年から令和2年の調査にかけて、2.5%増えているようです。
年間休日120日以上が主流になりつつあるといえるでしょう。

▼年間休日数の階級別の割合

年間休日数の階級 全体に占める割合
120日以上 31.8%
110〜119日 18.7%
100〜109日 32.7%
100日未満 16.8%
※引用:就労条件総合調査(令和2年)

年間休日104日の人は多数派であると見ることができますが、今後は年間休日120日未満の人が少なくなっていくと予想されます。

年間休日104日の内訳

年間休日104日は平均の年間休日数よりも少ないですが、年間休日104日の詳細な内訳から、どのような働き方が強いられるのか確認していきましょう。

年間休日104日の場合の内訳を紹介します。
仮に有給休暇が全く取れない場合だと、3連休をほとんど取ることができないようなイメージになります

前提として、1年間は52週間あります。

固定で週休2日あるパターンと隔週で1日しか休暇がないパターンを見てきましょう。

▼パターン1(固定で週2日休みを取れる場合=1ヶ月8日の固定休暇)

週2日固定の休日(例:土日休みなど) 96日(= 12ヶ月× 8日)
祝日 8日(祝日の一部)
合計 104日

本来、1年間は52週間あるため、1週間に2日休みがある場合、104日の休暇が取れることになります。

1ヶ月8日しか休みを取れない場合だと、52週のうち8週間は週休1日しか取れないことになります。

▼パターン2(隔週で6日出勤の場合=1ヶ月6日の固定休暇)
以下は、日曜が固定休暇、土曜が隔週で出勤する場合の内訳です。

土曜休日(例:月2回の土曜出勤日は除外) 28日(1年間の土曜の日数)
日曜休日 52日
企業が規定した休日(祝日など) 24日(祝日+夏季休暇など)
合計 104日

パターン1のように、毎週2日の休暇がある場合、それ以外で休暇できる日数は4日しかありません。
年末年始や夏季休暇しか休むことができず、祝日やGWなどでも働くことが強いられます

パターン2は年間休日104日を採用している会社が多く採用しているパターンです。
祝日や夏季休暇の期間は営業日としない一方で、週休2日制を設けず、隔週で6日間出勤するパターンです。
隔週で6日出勤の場合だと、1日しか休暇がないこともありますが、週休2日のタイミングで3連休を取れる場合も出てきます。

いずれのパターンも連休が取りずらかったり、1週間に1回しか休むことができない生活になり、ストレスを感じる人が多くなってしまいます。

年間休日104日は法律違反になる?

年間休日が104日しかない場合、労働基準法に違反する可能性があります。

年間休日の定義や法律違反になる場合の条件を解説します。

年間休日の定義

まず、年間休日は何を指すのかを詳しく説明していきます。

休日と休暇には違いがあることを押さえておきましょう。

  • 休日:労働者が労働契約において労働義務を負わない日のこと
  • 休暇:本来は労働義務がある日に取る休みのこと

有給休暇は、休暇にあたるため、年間休日には含まれないことにご注意ください。

休みが多いかどうかを判断する際は、年間休日に有給休暇が含まれていないかどうかは念のため確認することがおすすめです。

年間休日104日は違法になる場合がある

年間休日が105日よりも少ない場合、労働基準法に違反している可能性があります。

労働基準法32条では、1日8時間、1週間に40時間(「法定労働時間」)を超える労働が禁止されているからです。

労働基準法32条:

1項 使用者は、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない。
2項 使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日については8時間を超えて、労働させてはならない。

1年に働くことが可能な日数は、260日と算出できます

(1年間で労働可能な時間=40時間x52週間)÷(1日の労働時間 8時間)=(1日に働くことが可能な日数 260日)

労働基準法32条に則ると、365日−260日=105日の年間休日は与えなければならないのです。

つまり、105日よりも年間休日が少ない場合、休日が少ない分の賃金が支払われていないようなことがあると、賃金不払いとして、労働基準法に違反している可能性があるのです。

36協定を違反した場合は罰則になる

法定労働時間よりも長い時間の労働を可能にする協定が36協定(労働基準法36条)です。

企業と労働者との間で締結された内容によって、労働時間を延長し、又は休日に労働させることができるようになります。

具体的には、協定によって労働時間を延長させることができる限度時間は、原則として、1ヶ月について45時間及び1年について360時間と規定されています(労働基準法36条4項)。

特別条項付き36協定(特別な事情がある場合に、通常の36協定の上限よりもさらに長く労働時間を延長する協定)が結ばれる場合もあり、上記の限度時間を超える時間を定めることもできます。この場合でも、1.「1ヶ月 100時間未満かつ2ヶ月ないし6ヶ月平均で80時間以内」、2.「1年について720時間以内」、3.「月45時間を超えることができる月が1年のうち6ヶ月以内」とされています(労働基準法36条5項、6項)。

36協定の時間外労働時間上限に違反した場合、企業や管理職に罰則が科されます。

年間休日120日の内訳との比較

次に、年間休日104日と、「年間休日120日」との比較をしていきます。
20日異なることで、どれくらい生活レベルに違いが出るか把握しておきましょう。

年間休日120日以上を採用している企業が一般的になってきており、採用している企業は多くなっています。
年間休日104日との違いは、週休2日・祝日をきっちり休むことができることです。

▼年間休日120日の内訳

週休2日 104日(= 52週 × 週休2回)
祝日 16日(カレンダー通りの祝日)
合計 120日

年間休日120日はカレンダー通りに休める日数です。

年間休日104日の場合、週休1日しか休むことができないこともあり、精神的な余裕を保ちにくいです。

年間休日120日の場合、3連休を取れる場合も多いです。さらに、年末年始や夏季休暇、GWなども休みを取れるため、年間休日104日と比べると、自由に使える時間がかなり多くなります。

『年間休日104日以下』に不満の方は転職がおすすめ

年間休日104日以下で不満の方には、一度転職活動してみることをおすすめします。

年間休日104日以下で悩んでいる方は非常に多く、それを解決しようと他の仕事を探す方はたくさんいらっしゃいます。

「休日が少ないことを理由に転職できるの?」という疑問をお持ちの方もいるかもしれません。
休日が少ないことは真っ当な転職理由であり、どんな生活を送っていきたいか・どんな仕事をしていきたいかを念頭に考えていれば、採用企業を納得させることは十分可能です。

何より、自分の人生の幸福度が休日が少ないことにより損なわれているのであれば、我慢して働くことはせず、まずは他の企業でどんな働き方ができるのか模索してみましょう。

あなたにとって、心から充実できる仕事が見つかるかもしれません。

転職活動で気をつけるべきこと

いざ転職活動を始める前に、以下の点には、気をつけましょう。
以下の点を守ることで、転職で後悔することを防ぐことができます。

  • 転職活動を始めるタイミングを先延ばしにしないこと
  • 求人の年間休日が正しいか確認すること
  • 1人だけで転職活動しないこと

転職活動するタイミングを先延ばしにすると、後悔しやすい

年間休日が104日以下で不安を抱えている方で、「いつか慣れるのではないか」「もう少し経過してから判断しよう」と考えていませんか。

不安を抱えたまま仕事をするのは、かなりストレスを感じることになりかねません。いつか解決すると思って、次のキャリアを考えることを放置すると、転職先を見誤ったり、転職する意欲が著しく下がったりする場合もあります

30代になって、20代で転職しておけばよかったと後悔する可能性もあります。
20代や30代前半の早いタイミングで転職することで、余裕を持って仕事を進めることができるため、プラスアルファのスキルや経験を身につけることができるのです。

転職活動を先延ばしにして、後悔しないように気をつけましょう。

求人の年間休日が正しいか確認すること

転職活動を始めると、様々な求人を見ることになります。

募集求人の中には、記載されている年間休日が、実際は正しくない場合があることにご注意ください。
以下のような場合、年間休日の記載が疑わしい可能性があります。

  • 年間休日に有給休暇が含まれている
  • サービス残業する社員が多い
  • 頻繁に休日出勤する社員が多い

一般的に、年間休日には有給休暇は含まれません。有給休暇が含まれていることで、年間休日を傘増ししている可能性があることは疑いましょう。

年間休日数と企業の実態にギャップがあるかどうかも確認する必要があります
求人の情報からはわかりませんが、募集企業の社員から話を聞いたり、転職エージェントを通して、実態を聞いてみましょう。

入社後に後悔しないよう、求人の年間休日が正しいかどうか、念のため確認することに越したことはありません。

1人だけで転職活動すると後悔しやすい

転職で後悔しやすいパターンは、1人だけで転職活動してしまうことです。
よく転職で失敗する例は、転職サイトの求人情報に自主応募して、入社後はじめて求人内容とギャップがあったことに気づくことです。自主応募だと、自分で求人情報を企業からヒアリングする必要があり、求人の詳細を網羅できないことが多いのです。

年間休日の日数が実際と違っていたり、残業時間が多かったり、休日出勤が必要だったり、と応募の際には細かく確認する必要があります。

とはいっても、企業に網羅的に確認することが難しかったり、どうしても聞きづらいこともあると思います。
そんな方は、ぜひ転職エージェントを活用することをおすすめします。

転職エージェントに相談することで、希望条件を満たす求人を探してくれます。転職エージェントは、求人内容を詳細に理解しているため、転職後に後悔する可能性が低くなります。

今すぐ転職したいと思ってない方でも、転職エージェントは現職に対する不満や今後のキャリアの迷いなどの相談にも乗ってくれるため、非常に役立ちます。

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