地方公務員の給料は安い?民間企業の平均給与と詳しく比較

地方公務員の給料は安い?民間企業の平均給与と詳しく比較

地方公務員の給料について、あまりわかっていない方もいると多います。

  • 地方公務員の給料は安い?
  • 民間企業の平均給与と比べるとどうなの?

といった疑問をお持ちではありませんか。

この記事では、地方公務員の給料と民間企業の給料を比較した上で、地方公務員で稼ぐことができる給与水準を解説していきます。

この記事を通して、地方公務員で目指せる1ヶ月の給料、年収がわかります。

これから地方公務員として働く方も、地方公務員から民間企業への転職を考えている方も、どれくらいの給料を稼いでいきたいか、目安を定めていきましょう。

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地方公務員の給料は安い?

結論からいうと、地方公務員の給料は安くはありません。

年収でいうと600万円以上を目指せる水準です。1ヶ月の給料に換算すると、50万円程度です。

公務員の給料の決まり方から、平均的な給料まで詳しく見ていきましょう。

公務員の給料は毎年異なる

国家公務員も地方公務員も、同様な方法で給料が決まります。

基本的には、給与水準は民間企業との均衡を確保するように調整されます。人事院が毎年、公務員と民間の給料の実態を調査した上で、人事院から給与改定方針が決定されます。

公務員の給与水準は、民間の給与の増減に伴い、変化するのです。

地方公務員の平均的な給料

地方公務員に加えて、国家公務員の平均給与を紹介します。

平均年収は1ヶ月の平均給与x12ヶ月+賞与としています。
賞与は平均150万程度とされているため、上記の式にこの数値を足し合わせています。

公務員の種類 1ヶ月の平均給与 平均年収
地方公務員 33.0万円 550万円
国家公務員  41.7万円 647万円
※引用:平成30年国家公務員給与等実態調査結果、平成30年地方公務員給与実態調査結果より

民間企業の平均的な給料

民間企業の平均的な給料を正規社員と非正規社員に分けて、紹介します。

平均年収
正規 503万円
非正規 175万円

※引用:国税庁『令和元年度民間給与実態統計調査』より

民間企業の正規社員の平均年収は503万円のため、地方公務員の平均年収の方が高いことがわかります。

平均で見ると、地方公務員の給料はむしろ高いことがわかりました。では地方公務員の給料を場合別で見たときに、どの場合で安くなりやすいのかを見ていきましょう。

地方公務員の給料を、民間企業の規模別に比較

以下に、企業規模別に、民間企業で正職員の方の平均年収を紹介します。

企業規模 平均年収
大企業(1000人以上) 622万円
中企業(100~999人) 510万円
小企業(10~99人) 428万円

※引用:国税庁『令和元年賃金構造基本統計調査』より

大企業の平均給与(622万円)と地方公務員の平均給与(630万円)が同等程度であることがわかります。

民間の中小企業と地方公務員の給与を比較すると、地方公務員の給料は決して安くない水準です。

地方公務員の給料を、民間企業の学歴別に比較

以下に、学歴別に、民間企業の平均年収を紹介します。

学歴 平均年収
大学院卒 778万円
大卒 605万円
高専・短大卒 481万円
高卒 458万円

※引用:国税庁『令和元賃金構造基本統計調査』より

大卒以上から民間企業へ就職した場合だと、地方公務員よりも平均年収が同等以上になっています。

大卒未満になると、地方公務員と大幅な乖離が見られ、民間企業の方が安くなります。

地方公務員の給料は勤続年数に依存する

地方公務員と民間企業の給料を、年代別に紹介します。

▼年代別の地方公務員の給料

年齢 1ヶ月の平均給与 平均年収
20-23歳 19.4万円 383万円
24-27歳 22.1万円 425万円
28-31歳 25.2万円 452万円
32-35歳 28.5万円 492万円
36-39歳 31.9万円 533万円
40-43歳 34.9万円 569万円
44-47歳 37.3万円 597万円
48−51歳 39.2万円 620万円
※引用:平成30年地方公務員給与実態調査結果より

地方公務員の平均給与33万円程度に達するには、一般的に30代後半まで働く必要があります。

▼年代別の民間企業の給料

年齢 1ヶ月の平均給与 平均年収
20-24歳 23.4万円 322万円
25-29歳 27.5万円 403万円
30-34歳 31.1万円 461万円
35-39歳 34.6万円 518万円
40-44歳 37.1万円 558万円
45-49歳 39.3万円 598万円

※引用:国税庁『令和元賃金構造基本統計調査』より

民間企業でも、1ヶ月の平均給与が30万円に達するには、30代になるまでかかるようです。地方公務員の給与の昇給ペースを見ても、民間企業と遜色ないペースです。

1ヶ月の平均給与自体は、地方公務員の方が安いですが、ボーナスは地方公務員の方が高い水準となっています。

年収で見ると、民間企業よりも高い年収となり、地方公務員の年収は思ったほど安くはないという見方ができます

地方公務員は年収を安定させたい方におすすめ

地方公務員の給料は民間企業と比べて、それほど安くはないことがわかりました。

むしろ、地方公務員の方が一般的な民間企業よりも年収は高く、非常に安定しています。

地方公務員は民間企業の大手企業や業界トップの企業に比べると、大幅な年収アップは期待できませんが、給与がいきなり安くなったりすることもありません。

一般企業と同水準の年収600万程度を将来的に目指していきたい方にとってはおすすめの職業といえるでしょう。

600万円〜800万円以上の年収を目指すには民間企業がおすすめ

600万円以上を若い内から目指していきたい方には、地方公務員で目指すには難易度が高いです。

一般的な年収では満足できない方は、民間企業の中でも、大手企業や年収の高い業界を目指すことをおすすめします。

企業規模が大きくなればなるほど、年収は高くなるため、地方公務員で長く働くよりも、大手企業で長く働いた方が年収が高まる可能性が高いです。

また、業界別の平均給与の違いを見てみると、年収で100万円程度異なる場合もあります。年収の高い業界をいくつかご紹介します。

▼業界別・男性の平均年収TOP4

業界 1ヶ月の平均給与
金融業、保険業 46.1万円
教育、学習支援業 45.1万円
学術研究、専門・技術サービス業 41.6万円
情報通信業 39.7万円

▼業界別・女性の平均年収TOP4

業界 1ヶ月の平均給与
教育、学習支援業 31.7万円
情報通信業 30.6万円
学術研究、専門・技術サービス業 30.3万円
金融業、保険業 28.0万円

金融業、保険業は企業規模がある一定大きい企業が多く、平均年収も高くなっています。

情報通信業は、直近のITニーズの拡大やDX化のスピードが速まる中、収益化しやすい業界柄ということもあり、社員一人一人の年収が高まっています。

学術研究、専門・技術サービス業は、大学などの教育機関や会計事務所などの専門サービス業をはじめ、専門性を生かした高単価の仕事を受注することができます。

教育、学習支援業は、教育のIT化に伴う新サービスの市場が拡大していることもあり、市場のニーズがどんどん高まっています。

以上の通り、600万円以上の年収を確実に目指していきたい方は、大手企業かつ年収の高い業界を目指していきましょう。

 

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